こんにちは、アラカンぼっちトラベラーのヴィオラです。
今回は、秋田内陸縦貫鉄道「秋田内陸線」の旅・後編です。
前回は阿仁合駅で途中下車し、ランチを楽しみました。
お腹も満たされたところで、
再び列車に乗って次の目的地へ向かいます。
次に降りるのは・・・
「阿仁前田温泉駅」
名前に「温泉」と入っているとおり、
なんと駅舎に温泉施設がある駅なのです。
今回の旅で足を挫いてしまった私。
「ここで少し体を休ませよう」
そんな気持ちで途中下車することにしました。

阿仁前田温泉駅で途中下車
列車を降りて向かったのは、
駅舎に併設されている温泉施設「クウィンス森吉」。
日帰り入浴だけでなく、食事や宿泊もできる施設です。
中へ入ってみると、どこか懐かしい雰囲気。
「ああ、こういう感じ、好きだなぁ」
福島県柳津町で訪れた町民センターを、
ふと思い出しました。
ロビーにいらっしゃる方々を見ていると、
どうやら地元の方が多い様子。
きっとここは観光客のためだけではなく、
地域の皆さんにとっても憩いの場所なのでしょう。
「観光客の私が入ってもいいのかな?」
・・・なんて遠慮していては、
ひとり旅はできません(笑)。
受付で入浴料を払い、
さっそく温泉へ向かいました。

駅にある温泉で、ひと休み
旅先で温泉に入る時間は、
私にとってちょっとしたご褒美です。
特に今回は足を挫いてしまっていたので、
温泉でゆっくり体を休められるのはありがたいこと。
浴室へ入ると、ちょうど年配の女性が出ていくところでした。
そして気がつけば・・・
浴室には私ひとり。
「えっ、誰もいない・・・」
ちょっと心細くなります。
でも、こんなことでビビっていては、
ひとり旅はできません(笑)。
しばらくすると、
一人の年配の女性が入ってきました。
ところが、その方の足元がどうにも危なっかしいのです。
見ているこちらが心配になってしまうほどでした。
今回の旅では「ひとりの時間を楽しもう」と思っていたので、
積極的に誰かと交流するつもりはありませんでした。
でも、このときばかりは別。
思わず私から声をかけました。
「お手伝いしましょうか?」
女性は最初、「大丈夫、大丈夫」とおっしゃっていましたが、
私の申し出を受け入れてくださいました。
無事に湯船へ。
私も、ひと安心です。
「どこから来たの?」温泉で始まった小さな会話
湯船に浸かっていると、その女性から声をかけられました。
「どこから来たの?」
「今日はどこに泊まるの?」
東京から来たこと。
そして今回は角館に2泊すること。
そんな話をしました。
すると、その方の娘さんは横浜に住んでいるとのこと。
そこから娘さんのお話をしばらく聞かせていただきました。
旅先の温泉で、たまたま一緒になった地元の女性。
ほんの少し前までは、
お互い名前も知らなかった者同士です。
それなのに湯船に浸かりながら、
こんなふうにおしゃべりをしている。
ひとり旅って、不思議ですね。
眼鏡をかけたら「別人」に?
私は長湯すると湯当たりしやすいので、
少し心配ではありましたが、
女性より先に温泉から上がることにしました。
その後、しばらくして女性も無事に上がってこられたので、
ひと安心。
そして着替えていると、
また女性から声をかけられました。
「どこから来たの?」
「今日はどこに泊まるの?」
・・・あれ?
その質問、さっきお答えしましたよね?(笑)
一瞬そう思ったのですが、
すぐに理由が分かりました。
私は着替えを済ませ、眼鏡をかけていたのです。
どうやら女性は、温泉の中で話していた私と、
眼鏡をかけた私を別人だと思ったようです。
そこで、
「さっき、お話しましたよ」
と言いながら眼鏡を外してみると・・・
「あらまぁ〜!」
女性もびっくり。
そして二人で大笑い。
なんとも楽しいひとときになりました。

ひとり旅なのに、ひとりじゃない
ほんの少しの時間でしたが、
私はこの女性との出会いがとても心に残りました。
今回の旅では、
「ひとりの時間を楽しみたい」
そう思っていました。
だから誰かと積極的に関わろうとも考えていませんでした。
でも、旅先で生まれる出会いというものは、
予定表には書けません。
たまたま同じ時間に同じ温泉へ入り、
たまたま言葉を交わした。
それだけのことなのに、
後になって思い返すと、
こういう出来事こそ忘れられない旅の思い出になったりします。
阿仁前田温泉駅で途中下車して、
本当に良かった。
そう思いました。
秋田内陸線で終点・鷹巣へ
温泉でのんびり過ごした後は、
再び秋田内陸線に乗車。
今度は終点の鷹巣駅まで向かいます。

そして鷹巣まで行った後は、再び角館方面へ。
車窓の外では、少しずつ空の色が変わっていきます。
昼間とは違う、夕暮れの秋田の風景。
赤く染まり始める空を眺めながら、
列車に揺られていると、いつの間にかウトウト・・・。
急ぐ必要もありません。
誰かに合わせる必要もありません。
列車に揺られながら、
眠くなったら少し目を閉じる。
目を覚ませば、
また知らない景色が流れている。
そんな時間を心ゆくまで楽しみました。
これもまた、
ローカル線ひとり旅の醍醐味なのかもしれません。
角館に戻ったら、またしても食事難民!
こうして角館へ戻ってきたころには、
すでに夜7時を過ぎていました。
そして、ここで問題発生。
角館駅周辺で食事を調達しようと思ったのですが、
利用しようと思っていたお店はすでに営業終了。
またしても食事難民です(笑)。
旅をしていると、本当に予定どおりにはいきません。
列車の時間、営業時間、思わぬ寄り道。
ひとつ予定がずれるだけで、
その後の計画が全部変わってしまうこともあります。
でも最近は、それも含めて旅なのだと思えるようになりました。
思いどおりにならないから、旅は面白い
阿仁合駅で途中下車してランチを食べ、
阿仁前田温泉駅では温泉に入り、
そこで地元の女性と出会い、
鷹巣まで秋田内陸線に揺られ、
夕暮れの景色を眺めながら角館へ戻る。
そして最後は・・・食事難民(笑)。
決して完璧な旅ではありません。
むしろ予定どおりにならないことばかり。
それでも今回の秋田内陸線の旅は、
私にとって一生忘れられない思い出になりました。
ひとり旅というと、
「寂しくない?」
と聞かれることがあります。
でも、一人だからこそ気づく景色があります。
一人だからこそ、自分のペースで途中下車できます。
そして一人だからこそ、
旅先で出会った人との何気ない会話が、
いつまでも心に残るのかもしれません。
思いどおりにならない旅を楽しむ。
今回もまた、そんな旅になりました。
それでは、また次の旅で。


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