プロローグ
先日、5年10ヶ月勤めた職場を卒業しました。
この5年10ヶ月という月日は、私にとって思いがけず濃く、
そしてかけがえのない時間となりました。
子育ても介護も一区切りを迎え、
少しだけ自分のために時間を使えるようになった頃。
「何か始めてみようかな」と、軽い気持ちで踏み出した一歩が、
思いがけず新しい世界へと私を導いてくれました。
3回にわたってお届けする“再スタートの物語”。
その第1回を、今回はお届けします。
介護と学費の支払いが終わって
今から約7年前・・・
義母の介護が終わり、その1年後には子どもの大学の学費の支払いも一区切り。
忙しさに追われていた日々が落ち着いた一方で、
どこかぽっかりと空いた時間と、心に生まれた小さな隙間を感じていました。
夫から「自分で働いたお金なら、好きなテニスに使ってみたら?」
と勧められたことがきっかけでした。
その頃、ふとSNSで目に留まったある求人の投稿に、
「この仕事、やってみたい!」
と心が動かされ、ほとんど迷うことなく応募。
面接を受けた結果、なんと採用されることになったのです──
自分でも驚くほど、あっという間の展開でした。
全くの異業種に飛び込んで
実はその職種、今までの私のキャリアとはまったく異なる分野でした。
最初は戸惑いもありましたし、
「本当に自分にできるのかな?」という不安もありました。
けれど、やるからには一日も早く慣れて、少しでも役に立ちたい。
そんな気持ちがどんどん大きくなり、気づけば仕事に夢中になっていました。
仕事とテニスに夢中になった日々
仕事では覚えることも多く、失敗もたくさんありました。
それでも、ひとつずつできるようになっていく達成感が嬉しくて、
毎日が本当に充実していました。
自分なりに工夫を重ね、
クオリティを高める努力も惜しまず続けていった結果、
同期の中では比較的早い段階で、
責任あるポジションを任されるようになりました。
職場では、先輩方に支えられ、同期とは励まし合い、
後輩たちからは頼りにされる存在に。
改めて“働くことの喜び”を実感できた、
かけがえのない経験でした。
そして、働いて得たお金でプライベートレッスンを受けたり、
各地の練習会に参加したりと、テニスにもますます力が入るように。
やがて、シングルスの試合にも挑戦するようになり、
ビギナーレベルながらも3度ほど優勝することができました。
仕事もテニスも心から楽しめる――
そんな、充実した毎日がしばらく続いていたのです。
次回は、そんな充実した日々に訪れた思わぬ転機――
膝の故障と、そこで出会った新しい世界について、お話ししたいと思います。
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