こんにちは、アラカンぼっちトラベラーのヴィオラです。
昨日は日本フィルハーモニー交響楽団横浜定期演奏会に行ってきました。
演目は以下の通り、
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 二長調 op.35
ヴァイオリン:中野りな
リムスキー=コルサコフ:交響組曲<シェエラザード>op.35
ヴァイオリン独奏:木野雅之
指揮:小林研一郎[桂冠名誉指揮者]
コンサートマスター:木野雅之[日本フィル・ソロ・コンサートマスター]

チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲も大好きなのですが、
リムスキー=コルサコフの《シェエラザード》には、また特別な魅力があります。
今回、「炎のコバケン」として知られる小林研一郎さんの指揮は、まさに圧巻でした。
そして、日本フィルのソロ・コンサートマスター、
木野雅之さんによるヴァイオリン・ソロも実に繊細で、
全体を通して幻想的な世界を見事に描き出していたように感じました。
その、リムスキー=コルサコフの《シェヘラザード》は、
中東の物語『千夜一夜物語(アラビアンナイト)』をもとにした、
4つの楽章からなる交響組曲です。
物語の語り手・シェヘラザードが夜ごとに王に語る幻想的な世界を、
オーケストラの色彩豊かな音で描いています。
物語の背景
シャーリアール王は、妻の裏切りを知り、すべての女性を信用できなくなってしまいます。
王は、若い女性と一夜を過ごしては、翌朝に殺害するという行為を繰り返します。
大臣の娘であるシェヘラザードは、王の愚行を止めるために、自ら王の妻となることを決意します。
シェヘラザードは、毎夜、王に魅惑的な物語を語り始めます。
物語は続きが気になる所で終わり、王は続きを聞くためにシェヘラザードを殺すことができません。
千夜一夜の物語を通して、王は徐々に心を改心させていきます。
それぞれの楽章には、物語風のタイトルがつけられていて、
まるで音楽で旅するような気分になります。
第1楽章:海とシンドバッドの船
物語の始まり。
威厳ある金管の音が王(スルタン)を、
そしてやわらかく歌うヴァイオリン・ソロがシェヘラザードの声を象徴しています。
この楽章では、航海者シンドバッドの冒険が描かれ、
うねる海や揺れる船の様子が、豊かな音の波で表現されます。
まさに、音で描く大海原のドラマです。
第2楽章:カランダール王子の物語
エキゾチックな香り漂う楽章です。
冒頭のオーボエのメロディが、
物語の主人公・カランダール王子の登場を告げます。
どこか哀しげで、でもどこか誇り高い
そんな王子の複雑な運命を感じさせる音楽です。
途中には踊りのようなリズムも登場し、
物語はめまぐるしく展開していきます。
第3楽章:若い王子と王女
やわらかな旋律に包まれた、ロマンティックなひととき。
愛し合う若い王子と王女の、幸せで穏やかな時間が描かれています。
夢の中の世界のような、美しいメロディと優しい響きが続き、
聴いているこちらまで心がほどけていくような楽章です。
第4楽章:バグダッドの祭り、海、難破
クライマックスとなる最終楽章。
活気あふれるバグダッドの祭りから物語が始まり、再び海へ――。
今度は嵐に見舞われ、船は荒波に揉まれて難破してしまいます。
ドラマティックな展開に息をのむ場面も。
ですが、最後にはまたシェヘラザードの優しいヴァイオリンの旋律が戻ってきて、
物語は静かに、そして美しく幕を閉じます。
まとめ
この《シェヘラザード》は、ただの交響曲ではなく、
まるで映画のように物語が展開する音の絵巻物。
聴けば聴くほど、その細やかな描写や豊かな色彩に心を奪われてしまいます。
旅好きな方、物語が好きな方、そして音楽で異国を感じたい方には、
ぜひ一度聴いてみてほしい作品です。

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